スイッチひとつで点火する暖房器具と違い、薪ストーブの場合、火を安定させることよりも、火を点けることの方が難しい。
着火に失敗したら少しヘコむし、上手くいくと一日気分が良い。
我が家の相棒が気まぐれなのではなく、そこには、準備から薪ストーブの性質まで、ちょっとしたコツのようなものがあるのです。
小さな炎を大きく育てていく薪ストーブ。その第一歩の着火を失敗しないために、これだけは覚えておきたい4つのことについてお伝えします。
着火に失敗しない為の4つのこと
「今日は機嫌が悪いのかなぁ」と、思うように火の点かない薪ストーブにひとりゴチてみたり。
「おまえ、気合が足らんぞ!」と、体育会系並の叱咤激励を浴びせてみたり。
もちろん、上手く着火できない原因は、薪ストーブの機嫌や気合の問題ではありません。
また、その原因はそれほど多くはないのです。
薪ストーブの中の空気を逆流させない
分かっているのに忘れがちなのが、家中の換気扇を止めることです。
薪ストーブの中の空気が外へ流れないようにするためです。
離れていて見落としがちなトイレや脱衣場の換気扇も忘れずにとめてください。
想像以上に、家の中の空気は換気扇に向かって流れています。
焚付材を用意する
割り箸ほどのできるだけ細い焚付材を用意します。焚付材は意外と準備し忘れがちですが必要です。
細い薪がない場合は、大きな薪を小割りして準備してください。
らくまき庵では、剪定した小枝を使っています。特に割る必要もなくそのまま投入できるので便利です。
空気の流れを妨げない
着火するためには、薪ストーブ内に、燃焼となる空気をたくさん取り込む必要があります。
そのために、薪ストーブ本体の燃焼調整レバー(ヨツールF500の場合、前面扉下に付いている)を全開にしておきます。
ダンパー付きのストーブの場合はそれも全開にし、新鮮な空気を十分に火室の中に取り込むようにします。
燃焼のための空気は、給気口から排気口へと流れていきます。
たくさんの空気がないとしっかり燃えてくれません。この流れを遮断しないように薪を組むのもポイントです。
煙突を暖めドラフトを促す
薪ストーブを使用する寒い時期は、煙突の内部もキンキンに冷えています。
そんな時に火を着けると、煙がうまく上昇せず、扉を開けた時に室内に逆流してしまうこともあります。
結果、着火失敗なんてことにもなります。
着火剤などに火をつけ、トングで挟み、炉内の煙突の入り口近くにかざして内部を暖めると、煙の上昇が促進され、その後の着火もスムーズになります。
下は、らくまき庵お気に入りの着火剤です。
上から下から!2種類の着火方法
薪ストーブの着火には、薪の上からと下からの2種類の方法があります。
下から着火
基本的な着火の仕方です。
まず細い薪を入れて着火します。
細い薪がある程度燃え出したら、その上に中くらいの薪、燃えたらさらにその上に大きな薪、と順に下から重ねるようにいれていきます。
小さな炎を少しずつ育てて大きな炎にしていく方法です。
上から着火
薪の上から着火する方法はトップダウン式着火と呼ばれ、ヨツールなどのクリーンバーン式ストーブではこちらをおすすめしています。
上から着火とは、あらかじめ組み上げた薪の上の方から火をつける方法です。
上から下に薪が燃えていくので”トップダウン式着火”と呼ばれています。
最後に・・・
薪ストーブはどんな時もほんの小さな炎から始まり、少しずつ少しずつ炎を大きくしていきます。
最終的に大きな薪に火が着いたらあとは楽チンです。
最初の着火がうまくいくかどうかでその日薪ストーブを楽しめるかが決まります!
1、薪ストーブの中の空気を逆流させない。
2、細い薪を用意する。
3、空気の流れを妨げない。
4、煙突を温めドラフトを促す。
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